情報サービス・出版物

  1. トップページ
  2. 情報サービス・出版物
  3. 増田信夫の油外放浪記一覧
  4. 油外放浪記記事

増田信夫の油外放浪記  MIC社長増田信夫 第57回 「車検倍増作戦」次の一手

「車検実績」を前年同月と比較してみる

今回も、当社SSの車検倍増作戦「GET8000」について述べます。
当社直営5カ所のSSで車検獲得台数を年間8,000台にしようという活動です。
つまり、獲得目標台数は月平均666台、1SS当たり133台です。

その販売基盤7月を築くため、今年1~3月にキャンペーンを実施し、SS店頭で手当たり次第に車検予約を獲りました。
「今ご予約いただければ、次回の車検は1万円ポッキリでやらせていただきます、ぜひ当店でご予約ください」というわけです。「1万円ポッキリ」と言っても法定費用は別途かかります。
これがうまくいき、3カ月間で5,500件の車検予約が獲れました。
その成果が、3月頃より現れ始めています。予約キャンセル率も想定内に収まっており、前年同月に比べ約200台増となってきました(グラフ1)

車検実績を季節指数と比較してみる

車検の季節指数と対比してみましょう。
車検の季節指数は通常3年前の県別新車登録台数をもとに算出します。しかし、近年は車齢が延びたりエコカー特需があったりしたので、これはあまり当てになりません。

そこで車番認識システムを活用し、当社SSに来店する車両のナンバープレートのデータをもとに国土交通省から車検データを入手し、より現実的な季節指数を算出してみました。これを、SSの車検実施台数の月間平均値を1とした場合を重ね合わせてみたのが(グラフ2)です。

1~3月は毎月いずれも季節指数、つまり、需要に対して販売実績が上回っています。
SSが車検販売に集中できる時期ですね。逆に12月は需要に対して実績値が大きく下回りました。この時期は車検以外にも売り物が多いため、SSの販売力が分散してしまったのでしょう。でも、今年は早くから車検を予約販売していますので、12月の落ち込みを多少は抑えられるかもしれません。

今年は車検台数が軒並み増えました。3月は780台になったと喜んでいたのですが、需要に応じてSSが販売できているのかを、しっかり見定める必要があります。
そこで季節指数で実績を補正してみます。例えば3月の車検実績は780台。これを季節指数1.33で割ると、586台となります。つまり、これがSSの実力値です。

同様に4月は実績414台でしたが、実力値は522台。5月は実績521台に対して実力値628台となります。
つまり、今の実力値を平均すると580台と言っていいでしょう。

昨年の車検獲得台数は月平均370台でした。つまり実力値が210台アップしたことになります。でも「GET8000活動」の目標は、月平均666台に到達することですから、まだ90台ほど足りません。あと一息です。

格安航空券の発想で
車検商品を再度リニューアル

そこで次の作戦を繰り出そうとしています。
これまでやってきたことは、車検商品のリニューアル、POPや看板の刷新、店頭予約キャンペーンの実施、ダイレクトメール(DM)の発信、ホームページでのご案内、「紹介作戦」などです。

DMは、引き続き顧客リストを獲り続け、発信件数を増やします。看板も商圏内認知をさらにもっと広げるために強化しようと思います。
車検予約獲得キャンペーンは終わりましたが、引き続き、各SSに専任アルバイトを配置して、まだ声かけしていない顧客が来店した折はアプローチをしています。

しかし、それだけでは足りません。
最大の問題は、車検予約キャンペーンが終わり「1万円ポッキリ」の価格訴求ができなくなったことです。そして車検を「今」申し込んでもらう理由づけもありません。
そこで7月から、車検商品を再度リニューアルし、3つのコースから選べるようにする予定です。

車検専門店などで「車検を通すだけ」のコースと、「整備付き」コースをラインナップするやり
方をよく見かけます。これは車検価格を安くアピールしつつ、立ち会い式の短時間車検であっても客単価を上げようという苦肉の策です。

しかし、私たちSSは、車検を売った後に改めて整備を売ることができます。整備では、車1台当たり3万円以上の粗利を上げることができるので、低価格で車検を売っても高い生産性が維持できます。むしろ「整備付き車検」をラインナップするのは、客単価を上げるための「足かせ」となります。

当社SSが用意する3つのコースは、整備内容では差をつけません。すべてしっかり点検し、不具合箇所を明示したり快適性を提案し、お客様の納得を得てから整備します。
では何が違うのか?着想のヒントは格安航空券です。
車検につきものの割り引き、プレゼント特典、付帯サービスがついているかいないかにより、「超割コース」「スタンダードコース」「らくらくコース」---この3つを用意します(表1)

最も安価な「超割コース」は1万円ポッキリのキャッチプライス価格です。その代わりSSの都合に合わせて車検を実施していただく、やや「不便」な車検です。
ただし、販売数量を限定するので、お客様の「即決」を促すことができます。

「スタンダードコース」は、会員割引などが適用される標準的な車検です。
日頃からご愛顧くださる「VIP会員」であれば、「超割コース」とあまり変わらない価格で提供できます。プレゼント特典も付きますので、チラシやDMでも賑やかで楽しいイメージが演出でき、お客様の目を惹き付けます。

「らくらくコース」は、納車・引き取り・代車などのサービスがコテコテついた「かゆいところに手が届く」車検です。費用はかかりますが、カーディーラーに出すよりは安いでしょう。

ここでの「ウリ」はもちろん「超割コース」です。
ピット作業の比較的暇なときに2日間車を預かり、SSのペースで作業します。言葉は悪いですが「空いているピットに空気を載せるより、低料金でも作業を入れる」という考え方です。
車検手数料はわずか1万円です。
しかし、整備を受注すれば車1台当たり平均4万円の粗利になるでしょう。

強い車検をしっかり告知する

このようにして当社は、圧倒的に安価で安心を両立させた車検をリリースする予定です。
しかし、商品力を変えただけでは売れません。今度はこれをSSの顧客や商圏に認知してもらわなければなりません。

そこでチラシ・DM・看板・ホームページなどを急ぎ改訂しています。「メディアミックス」により効果が2倍、3倍になることは以前に述べました。
看板は、店頭だけでなく近隣の主要駅などにも掲示してきました。しかし、野立て看板はなかなか良い場所が見つかりません。そこでバス広告を試してみようと思います。バスは移動します。野立て看板と比べるとエリアによる認知度の偏りがなくなります。

この4年間、レンタカーを告知するために地元市営バスのボディーに広告看板を掲示してきましたが、それなりに効果がありました。今度は、バスのボディー全体を広告看板とする「ラッピング広告」に挑戦します。

他社のラッピング広告を目にしますが、やはり訴求力が違います。そこでいくら費用がかかるのか調べてみました。バス1台当たり月額10万円ほどです(最初に制作費が別途かかります)。たった10万円でSS商圏内を毎日、圧倒的なインパクトで告知して回ってくれるわけですから、その効果はどれほどのものかワクワクしています。

ただし、看板は細かい情報を伝える媒体ではありません。興味を持たせ、ホームページに誘導するのが看板の役割ととらえています。そこで次のテーマとなるのが、ホームページの仕掛けです。

パソコンやスマートフォンから興味本位で当社のホームページを訪れた人のうち、果たしてどれくらいがその気になり、そしてどれくらいが「見積もりを依頼する」ボタンをクリックしてくれるかが成否のカギを握ります。
というわけで、その道のプロにいろいろ教えてもらい、ホームベージの改善も行っているところです。

油外放浪記一覧へ戻る